身的外傷

zushonos2007-12-14


小学校2年生のとき、自宅2階の自室で、コクヨロングランデスクに向かって着席して作業していた折、事故が発生した。
キン消しの粗悪コピー品(モンゴルマン、朱色)の首をカッターで刎ねようとしたものの、刃がたたず、矛先もとい刃先は左手の親指、爪と第一関節の間に向かい、半円形に1cmほどにわたって皮膚がめくれる怪我を負ったのだ。めくれた皮膚の厚みも、最大1mm以上になっていたと思う。
皮膚がめくれた直後は驚きのあまり痛みを感じなかったが、一瞬後に血液があふれ出し、痛みも知覚され始めた。鋭くはないが重みのある痛みだったような気がする。傷口を右手で押さえるがしかし血液はあふれてくる。うわおうああああなどと絶叫しながら階段を駆け下り、台所を通過し、応接間を横切り、縁側を駆け抜け、祖父母の部屋に飛び込んで、つまり自宅を一周したのち、祖父母にあうおえあういと痛みを訴えた。
医者には行かず、消毒、軟膏塗布、絆創膏・包帯などで対応したような気がする。その後2週間ほど、傷が治癒するまで、学校での掃除のとき(担当掃除区域は下駄箱だった)に、雑巾の使用を免除され、箒による砂の掃きだしに専念させてもらったものだ。たしか冬場だったので、冷たい水に触れなくてよくなり、得した気分だった。まさに怪我の功名だ。
その後およそ四半世紀、転倒による膝のすりむきをはじめとして、さまざまな外傷を受けてきたが、いまもはっきり残る身的外傷はこいつがナンバーワンだぜ。