前身全身漸進


一歩前へ。

にわかボルダリング熱は夏の暑さに少し負けながらも漸進。初めて行った日曜日の次は水曜日、金曜日にジム通い。次の日曜日は嫁の連行に成功、どうやら楽しんだようだ。純粋な私の誘いに(紆余曲折ありながらも)乗ってきたのはいつ以来だろうか。
ともかく、日曜日はまたもや初心者向けの「道場」というやつに参加。思い切り力が入っている人、必要なところ以外は力が抜けている人というのがよくわかったが、自分は前者だ。柔術でもそうだ。こちらで力が抜けるようになるまで柔術休会しようかなと思う昨今である。
そしてその道場には、クライマー夫婦の娘であるところの、おそらく小学校低学年のお嬢が参加していた。これがまた身軽でうらやましいが、いかんせん体が小さく、大人なら楽に手が届くところが遠い。それでも身ごなしでなんとかしようとする姿には思わず一同「ガンバガンバ」である。私も何度か一同に加わってしまった。

この日曜日に一度だけ達成した5級の課題について、非常に無理矢理感があったので、記憶にあるホールドの位置をJTに伝えて助言を請うた。そのJTをふくめて周辺でにわかに流行しているやつに触発された書き方をすると、JTの心を構成する成分を漢字で表すと、大半は「下」、何割かが「恋」、そして一部が「絵」だと思う。で、JTは、その絵心を駆使して「図入りクライミング日記」を書いているそうだ。私が伝えた配置に、それっぽい形状のホールドを描き、そこに壁に取り付く人がどのような動き方をするかという絵を加えて完成である。写真撮り損ねたのが悔やまれるが、なかなかの仕上がりであった。
イラストとともに授けられたJTからの助言は「キョンムーヴを使え」というものだった。私が理解している範囲で「キョン」を説明すると、八丈島伊豆大島にいるかわいらしい動物との関係は不明だが、通常は壁に向かって大の字に取り付いて、つまり両つま先が反対を向いている状態でいるのに対して、両つまさきを同一方向に向けた状態で屈伸の動きで体を持ち上げることだ。違っていたらすまん。JTキョンについて教えてくれたとき、まめちしきとして教えてくれたのだが、深くひざを曲げた状態からキョンの動きをすることを「深キョン」というそうだ。念のため問いただしたが、JT以外の人もこの用語を使うらしい。

キョンムーヴを肝に銘じて、本日またぞろジムに出かけた。ジム通い5回中3回目の同席となる、Kさん一行と再会。人見知りが激しい私でもわりと話しかけやすい好青年だ。彼らもクライミングを始めてそれほど長いわけではないようで、同じような課題に挑んでいるのも好都合だ。JTから助言を受けた課題にはKさん一行も苦戦していて、私がきれいに決めるところを見せ付ける気満々で挑戦。が、記憶にしたがってJTに伝えたホールドの位置が違う。確保しづらいホールドは、左足寄りだと思っていたら、右足寄りだった。それで動揺したというわけでもないが、何度も失敗。一行とは関係ない、ちょっと熟練者っぽいおっちゃん手前の兄ちゃんが軽くこなすのを目の当たりにするが、同じ動きができない。
Kさん一行は私が来るより前から登っていたらしく、しばらく挑戦していたが、疲労がたまってだんだんうまくいかなくなるばかりで、残念ながら達成できないまま帰っていった。私もその後何度も挑戦するが、どうにもうまくいかない。
休憩して、足場をじっくり観察した。いままで足を置いていたところより一つずらしてキョンでいけると判断し、足運びを変えてみたら、うまくいって、ゴール手前のホールドを持ちやすくなった。そこからゴールが遠かったが、2,3度繰り返してやっと達成。その後は3連続くらいで成功した。ようやく身についた感じだ。あとは別の5級課題に何度も挑戦し、疲れたので切り上げた。またJTに助言を頂戴しよう。

帰宅後体を洗って体重を量ったら59.4kgだった。運動後、晩飯を食っていないという条件下だが、昼飯はそれなりに食ったし、水分は多めにとった日だったので、なかなか良い調子だ。あと4kg減らせば高校時代の体重だぜ。