ダークサイド

zushonos2007-01-26


水面下業務の見通しが立ってきたような気がして、また、眠気が鎮静剤の役割をしているのか、本日は少々落ち着き気味だ。
ここ数日は嫁の仕事が忙しく、また私が、一年に一週間あるかないかの「自宅で仕事ができる」精神肉体状態にあって、仕事を持って早目に帰宅するため、私よりも嫁の帰宅が若干遅い傾向にある。
先着した私は、帰宅直後は、さまざまなことから気を紛らわすためにも、洗濯をしたり風呂を掃除したりすることが多い。風呂の残り湯を洗濯機へ移し、洗濯機が回っている間に仕事を進め、洗濯が終わったら干し、風呂を洗い、湯を張っている間にまた仕事を進めるという、この一週間程度の「ゾーン(上がってなンボでおぼえた用語。私は『何かが気持ち悪いくらい順調なとき』と解釈している)」から少しでも外れてしまうと自分でも全く信じられない勤勉ぶりを発揮していると、嫁が帰ってくる。帰宅直後はどちらも比較的穏健で、洗濯行動に対する感謝のせりふが一応取り交わされる。
具合が悪い時期だと、その発声方法にまで苛立ちの原因を求め、穏健一転剣呑となることもしばしばである。しかし、今日は私が洗濯物をたたみながら日本野鳥の会について調べているところに帰ってきた嫁は、なんだか調子が良かったし、本日の私は今週になってから最も落ち着いていたので、一ヶ月前の、忙しくなる前を想起させる空間ができつつあった。
それが成就する前に丁々発止へと発展しかねない議案が浮上し、しかし眠かったり面倒だったりして未然に鎮火という有様が繰り返される中、嫁が私に対する疑惑を口にした。いわく「メールを勝手に読んでいないか」。以前は全く隠し立てのなかった(と私は思い込んでいた)我々の間にもいつしか秘密が生まれたらしく、最近では読まれたくないメールを受信しているのだという。私は正直だけが取り柄で、他人が隠したいものを知りたいとはあまり思わない(記憶では私の父も他人が隠すものには興味を持たなかったような気がする。ただしあまり正直ではなく、少し外出した後、喫煙者でもないのに露骨に煙草臭くなり、また安っぽいチョコレートなどを携えて帰宅したときは「パチンコには行っていない」と言い張って止まなかったのを思い出した)。
文章を書いているときに嫁に覗き込まれると集中できないので、覗き込みを妨げることはよくあるが、一応完成した後は、まったく隠すことはないという立場である。そもそも誰が読んでも怒られないように逃げ道のある文章しか書かないつもりだ。
結果、その疑惑についてのみ本日は感情を害されたが、なんだかここ数週間と彼我の立脚点が逆転した気配があった。あとは大した起伏もなく、提示された提案はおおむね受け入れ、食後は皿も洗って、昨日ろくに眠っていないのですぐに眠れそうだし、どうやら水面下を出た後ベースでは、久しぶりに平穏な一日が終わりそうだ。