あなたはきっと

zushonos2006-10-20

皆同じことを考え付いてしまったのか、あるいは誰かが誰かの真似をしたのか、それとももともと同一だったものが分裂したのかわからんが、ともかく、部外者には同じとしか思えないものを複数名が生産・販売し、それぞれが「俺様が本物だ」と主張しているというありさまを目の当たりにすることはそう珍しくない。
それらには本家・本舗・元祖・老舗などの冠がついていたりして、微笑ましかったり見苦しかったり別に気にならなかったりするが、やや毛色の違った冠で、わたくしといたしましてはとても気になるものがある。
20年前の山口県宇部市においては、毎週末、「グランプリ」や「オオサワ」などの安売り店のチラシが新聞朝刊に折り込まれて届いた。この手のチラシは、まず商品の写真が多数敷き詰められ、それぞれの商品の上に、やたら9とか8が多く含まれる値段が大きく表示されている。それに加えて商品名が中くらいに表示。一番小さくメーカー名が添えてあるというのが定番の表現であった。
で、メーカー名は「ナショナル」とか「アイレム」とか「雪印」などに混じって、というよりもそれらを凌駕して「有名メーカー」という表示が多かった。わたくしといたしましては、幼少のみぎりにあっても、また教えられずとも、この表示から胡散臭さを嗅ぎ取ったものだ。ついぞ「著名メーカー」という表示は見たことがないので、有名よりも著名の方が格調高いと感じる。「有名人」と言おうとするとややぎこちなくなってしまう(ジャノメのあれを想起してしまうという弱点もある)のだが、「著名人」はわりとすんなり出てくる。
ですからわたくしにとりましては本日の画像の看板は看過いたしがたくありましたのよね。でなくとも、有名なら有名と名乗らずとも良くってよと思えてよ。

本日の画像拡大:http://www.gekkan-insubunkai.net/index.php?%BC%CC%BF%BF%BD%B82#ueb99f32