ウル技

ABBA。先週木曜日に再送を約束された正しい替え芯がまだ来ない。火とかなんとか書くとこちらが悪者になりかねないが、火曜日が終わっても届かないのですよと書こうとしたのです三省堂の文房具屋さま。物故ロスアンジェルス。まあこうやって書いているうちに届く可能性もDieDeath死ね。あ、変換し損なった、大ですしね。
しかし税込み378円でこんなに煩わされるとはねえ。先方も(忘れていなければ)同じ思いだろう。

ウル技(うるてく)は「超ウルトラテクニック」の略で、ファミリーコンピュータマガジン(略:ファミマガ)に於いていわゆる裏技を示すことばであった。ファミリーコンピュータ通信はファミツウ、○勝ファミコンはマルカツ、ファミコン必勝本はヒッポン、ハイスコアはたぶんイスコアだったのだろう。ぞーんびはんたー。へたくそ(これは燃えプロ(燃えろ!プロ野球。燃えろ!シリーズはほかに燃えろ!プロテニスなどあったが何と略したのだろうか))。

で、ウル技は、各号で20種類くらい紹介されていたと思うが、それぞれの技は、その利用価値や印象によって、横綱技(各号に1つか2つ)から幕下技(たくさん)まで階級分けされていた。無限増殖は横綱技で、ウンコマリオは幕下技とか、そんな具合だ。

さらに、このウル技には、ウソ技(うそてく)という、実現不可能なものがまぎれており、官製はがきにキミがウソ技と思う技を書いて送って、正解すると抽選で何かがもらえるという制度があったと思う。ウソ技は、あからさまなやつから、いかにもありそうなやつまで、いろいろあったと思うが、どうにも人気ゲームを避けて通ってきた感のある我が家では、そこに書かれた技を検証することができないもどかしさが常にあった。

そんな中、当時我が家では唯一の最新ソフト・スペランカーに関するウル技が比較的多く掲載される時期があった。爆弾を使わずに岩を越える方法とか、ミラクルで確実に1UP(読みはいちアップ、ワンアップ、ワンナップなどの流派がありましたね)する方法とか、フラッシュを効率よく使う方法とか、そんとが取り上げられていたと思う。これらは小結技か大関技だったのではなかろうか。それらに混じって、というよりもたしか扉ページに掲載されていたので突出して、横綱技・スペランカー無敵技というのがあった。3ドットの高さから落下すると死ぬと称えられる主人公が無敵になるというのだから、後のように難易度を上げるためジョイボールアスキースティックL5での操作に挑戦するなど思いもよらないくらいのひよっこで、たぶんダイヤモンドの在り処すら知らなかった私は、必死になってこの無敵技に挑戦した。

無敵技の説明はこうあった。「オープニング曲にあわせてAボタンを押す。タイミングが難しいのでがんばってやれ。成功したらこんなことができる(ゴンドラを無視して空中を歩いたりしている画面写真)」

ブラウン管を見るのは1日30分までという制限があった我が家において、初めてその禁を破ったのがこのときではなかったろうか。書いてあるとおりタイミングが難しく、一向に無敵にならない。たぶん1日1時間以上、3日間に渡って挑戦したが、成功しなかった。そのころようやく思い当たった。まさかウソ技ではなかろうか。しかし横綱技がウソ技だなんて、そんな思い切ったことを徳間書店がやるのか。そんなことをしているからいやいやたぶん徳間書店がどうとかそんな認識はなかっただろうなあ。

当時のファミマガは月刊だったか月2回刊だったか忘れたが、とにかく次の号が出るまでは、疑いつつも1日1回は無敵技に挑戦したが、一度も成功しなかった。次の号ではウソ技の答え合わせ欄にしっかり載っていた。定かではないが、ウソ技答え合わせ欄には「ごめんね」とかいう吹き出しが毎回ついていたような気がする。謝るなら定型ではなくちゃんと謝れよ(某氏の日記へのオマージュつうか真似)。

20年前のファミマガは300円(消費税制度なし)しなかったような気がする。378円(税込み)の方は、最初はウソ技だったが、その後の電話対応はそうでないことを祈る(すでに日程については嘘言われたけどね)。


以下運動日記:サイドマウントからマウント、十字へ。エルボーエスケープ。ブリッジしてひっくり返し、相手の腕を制する。スパーは相変わらず。ガードポジションからなんとかしたいというか、とりそこなったときにずいぶん簡単にマウントまで持っていかれるのをなんとかしたいというか。