うまい

zushonos2007-11-12


給湯室に行ったら「千葉のおみやげです。ご自由にどうぞ」と書かれた付箋(購入者の署名も添えられていた)が貼られただけの白い無地の箱が置かれていた。
弊社では、このような形式で土産の菓子を不特定多数に振舞う習慣がある。このようにして土産が置いてあると、私を含めて大半の人が無警戒で食べてしまうので、地上を壊滅に追い込みたい場合は、毒饅頭でも買ってきて置いておけばよい。毒饅頭がどこで売られているのか知らんけど。
さて、弊社は東京都内に位置し、近県から通う人も多い。私も神奈川県から通っているし、千葉県から通っている人の名前もすぐに4,5人は挙げられる。そんな環境で「千葉のおみやげ」と言われても、少々違和感がある。無地の白い箱も不信感を掻き立てる。そして署名の主はいのししマグカップの持ち主。何か狙いがあるに違いない。
そう思って箱を開けてみると、本日の写真のような有様であった。
格子状に区切られた箱には、茶色で、背の低い円柱状の饅頭、そしてその円柱のてっぺんには「伊能忠敬」の焼印x12個。やられた。
伊能忠敬は佐原にゆかりがあるそうだ。
近隣の土産、白い無地の箱、世界中で見られそうな形状の饅頭に脱力を禁じえない焼印。この時点で強い敗北感をおぼえたが、あまつさえ伊能忠敬はいささか弊社の業務にゆかりがあるという心憎い人選なのである。実にうまい選択だ。
この2重3重の仕掛けを知ってか知らずか、皆様どんどん食っていったようで、1時間後には下の写真のように半分になっていた。私も食ったが、味は特にうまいと感じるほどではなく、よくある饅頭味でしたよ。