雷竜

zushonos2006-12-28

間があいたあとの日記を書くきっかけになるのはやはりあの人。

数年前に今の部署に異動してきた後、左上、右上の親不知がそこそこきれいに生えてきました。左のそれはすぐに重度の虫歯になってしまい、抜いてしまいました。もう一方は、当初は無事だったのですが、やはり虫歯になってしまいました。レントゲン写真で見る限り、下の親不知はまっすぐ生えてくる可能性は低く「噛み合わせの役には立たないので、思い切って抜いてしまった方が後で楽かもしれない」と、当時通っていた歯医者に言われたのですが、抜くための麻酔注射が嫌だったので、治療することにしました。
歯を大きく削って、上から金属をかぶせて、ひとまず治療が終わりました。1年ほど経過したころ、5月の連休で仙台に出かけた際、サンドイッチかなにかを食べていたら、ある種の喪失感を感じた直後、硬いものが歯に当たりました。かぶせものが取れていました。
嫁が20年くらい前に診てもらっていたという、仙台市内の歯医者でかぶせものを取り付けてもらいました。かぶせた当時に比べても、歯がやせていたのでしょう、歯を削ったり金属を削ったりして再装着した直後は少々違和感がありましたが、ほどなく慣れました。
さらに1年ほど経過して、どういうきっかけだったか失念してしまいましたが、またかぶせものが取れました。ただし、こんどはとれたかぶせものが行方不明になってしまいました。飲み込んでしまったのだと思います。
今度は放置することにして、時間が経ちました。隙間に食べ物が挟まるのは不快ですが、歯磨きのときにきれいに取れる瞬間は快感です。しかし、その隙間がだんだん深くなり、歯磨きが一筋縄ではいかなくなってきました。また、神経と外を隔てるものがいよいよ薄くなったのでしょうか、食後などは弱い疼痛が続き、ただでさえ弱い集中力がさらに弱められることになりました。
これでは年末年始が楽しめないので、年内に何かしらの対策を施したいと思いました。先週水曜日に、会社の近所、自宅への帰り道にある歯医者に行きました。「親不知を抜かないのなら神経を取ることになるが、どうせ下の歯とかみ合っていないので抜くのが一番手っ取り早い」と言われました。最初に治療してもらった歯医者の言っていたとおりでした。いずれにしても麻酔注射は必要になるので、抜いてもらうことにしました。
化膿止めと痛み止めの錠剤をもらって帰りました。薬が効いたのか、痛みは出ませんでしたが、なかなか血がとまらなかったのでティッシュを噛んだまま寝たはずが、起きてみるとティッシュが行方不明でした。飲み込んでしまったのだと思います。
翌日は、抜歯箇所の消毒のため、19時に歯医者に行くことになっていました。18時頃、腰痛がひどくなったので、会社の近所の整骨院に行きました。1ヶ月前に肋軟骨を痛めてしばらく通っていたときは、15分ほどで治療が終わっていたので安心していたのですが、腰痛治療は待ち時間を含めて30分以上を要したため、会社に戻ったのが18時50分になっていました。
私は、通勤時はジーンズを着用しています。毎朝晩、ロッカールームで着替えます。このロッカールームはきっとさまざまな法律に違反しているとしか思えない詰め込みようで、ロッカーが下図のように敷き詰められています。

    出入口
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|□ □□□ |
|□ □ □ |
|■ □□□ |
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□は一人分以上のロッカーを示します。■は私のロッカーの位置です。空白部は通路ですが、おっさんがすれ違うには互いに半身になって、それでも触れ合う覚悟が必要な狭さです。
私は■の下の空白部分に、サンダルを置いています。出勤すると、靴と履き替えます。退社するときはまた靴に履き替えます。
木曜日の夜は、あわてていてよく覚えていないのですが、サンダルを脱ぎ散らかすようなありさまで、靴に履き替えて帰ったのかもしれません。ともかく急いで歯医者に向かいました。歯医者に付いたのは19時10分くらいでしたが、無事診察を受けてその日は帰宅しました。
翌朝出社すると、サンダルがありませんでした。驚きましたが、前日の夜のあわただしさを考えると、自分でどこかにやってしまったのかもしれません。何かの間違いで、誰かが自分のロッカーに収納してしまったのかもしれません。いつもロッカーの外側、私のサンダル置き場の上空にコートをかけているKやん(たぶんきれい好き)が業を煮やして廃棄したのかもしれません。
以前、ロッカー内のハンガーに掛けておいたジーンズがなくなったときは、翌日きれいに折りたたまれて返却されていたことを思い出し、1日待ってみることにしました。1000円で購入したビヅネスシューズを保管してある自分の机の下を探してみたり、他人の足元を気にしたりして過ごしましたが、この日は見つかりませんでした。
週末をはさんで月曜日の朝も、やはりサンダルは出てきませんでした。夜になっても出てきませんでした。
火曜日の朝も、サンダルは出てきませんでした。通勤用の靴では足元がきついので、3年ほどロッカーの中に放置していたエアモックを履くことにしました。久しぶりに履くとなかなか快適で、サンダル出てこなくても困らんなあと思ったりしました。
何人かに相談しました。夜、雨が激しくなって、帰宅する機会を逸して暇そうな自転車兄さんと、サンダル紛失について推理を働かせてみましたが、結論は出ませんでした。
21時前に、会社を出ることにして、会話を切り上げました。私が席を立ったときは自転車兄さんはまだ着席していました。ロッカールームに入り、ジーンズに履き替え、雨に備えてかっぱを着用し、ロッカールームを出ようとしたところで、ふと思いついて、ジャックさんのロッカーをあけてみることにしました。ちなみにジャックさんのロッカーは前出の図でいうと最下段の真ん中あたりにあります。
他人のロッカーをあけるなんて普段の私にはちょっとできないのですが、以前ジャックさんにはボールペンをもって行かれていたことがあった(http://d.hatena.ne.jp/zushonos/20060317)ので、疑ってみても罰は当たらないかなあ、もし本当にサンダルが入っていたら面白いなあと思ったりして、扉に手をかけたのです。
本当にサンダルが入っていました。乱雑に突っ込まれているというわけではなく、といってきれいにそろえてあるわけでもなく、下のほうに立てかけてありました。
どういう理由なのか考えようとして、思考が空回りとでもいいましょうか、停止しているわけではないが何も思いつかない状態に陥りました。とりあえず扉を閉めました。閉じたロッカーを見つめて数分過ごしました。
数分後にロッカールームに入ってきた自転車兄さんの立会いのもと、ジャックさんのロッカーの中にあるサンダルの写真を撮り、この日はサンダルをそのままにして帰ることにしました。
翌朝出社してロッカールームに入ると、ジャックさんのロッカーの前に私のサンダルが放り出してありました。これもまた解釈に苦しみました。
a)隠していたジャックさんが飽きて放り出した
b)火曜日の夜ジャックさんが帰った後に何者かがジャックさんロッカーにサンダルを設置、水曜日の朝出社したジャックさんが驚いて放り出した
c)その他
なんにせよ、ジーンズもボールペンもサンダルも出てきたので、ほかに無くしてしまったあれやそれもいつか出てくるのだろうと思えるようになりました。