スパかスー

昨日はまだ咳の残る体を引きずって雨の中会社に行ったら健康診断の日だった。私がときおり激しい咳を連発し、しまいには嘔吐しそうにしているにもかかわらず各検査や診察、問診は異常なしという結果。いつぞや健康診断の効果は疑問というニュースがあったがさもありなんと思ったりでも先日病院で読んだニュートンにはなにやら難しいことがかいてあったなと思い出したりした。

ともあれ順調に各セクシオンをクリヤーしていき、最後の採血の場面に出た。よくある話だが、私の利き腕は右腕だ。前の文章は間違っていないような気がするがなんだかおかしいね。ともかく担当医(あるいは担当士つうか担当看なのだろうか)は利き腕でない方から血を採るというので、左腕を差し出した。

例年の採血時に、私の左腕は、血管が探り当てにくいと厄介者扱いされる。今年もしっかりと拳を握れなどと言われ、しばらく血管を探られた後で刺された。しかし、「血が出にくい」とかなんとか言われ、一度刺し直しされた。ところがこれまた血が出にくいらしい。再度拳を握れと言われたが、結局「右腕で試しましょう」ということになった。右腕は一発で成功した。最初から右腕を出せと言って欲しかったが、これはつまり「おまえは穴だらけだ」というメタフアと受け止めた。むしろシミリか。

そんな穴だらけの私が近頃気に病んでいるのはスパとスーの使い分け方だ。

固有名詞などを略すときに4拍にすることがとても多い。いろいろ区別ができて長すぎず発音しやすいということで、4拍はまあ必然なんじゃろう。会社には姓名合わせて5拍なのに4拍に縮めて称される人がいるが、これは称す方が怠けていると思う。あまりにも4拍の略が多いので反発し、2拍の略称(最初と最後の文字を拾う)を採用すべく努力したことがあるが、スーパーマリオブラザーズスーパーチャイニーズが一緒になってしまうのでやめた。それでも前半あたま2拍+後半あたま2拍というおきまりの略し方は悔しいので、ちかごろは前半うしろ2拍+後半あたま2拍の4拍を採用することにしている。「なかじま たつや」(仮名)だったら「じまたつ」だ。ついでに「JT」まで発展させるのもオツ。

ともかく、スーパーマリオブラザーズは「スーマリ」、スーパーチャイニーズは「スーチャイ」と略されていたように思う。スーパーファミコンは「スーファミ」、スーパーフリーは「スーフリ」であった。ところが、スーパーコンピュータは(今もこう略すのかどうかは知らんが)「スパコン」、スーパーチューハイは「スパチュー」、スーパーロボットは「スパロボ」、スーパーコンバットは「スパコン」(またか)、スーパートラップは「スパトラ」なのだ。

スパとスーはどこで使い分けるのだろうか。上の例だと後半がイ段で終わる場合は「スー」なのだが、スーパーアラビアンやスーパーカセットビジョンはどうなるのだろうか。周囲にはスーパーゼビウス-ガンプの謎を「ガンプゼビウス」と略す向きもあったので、スーだのスパだの言っている場合ではないかもしれん。サーカスチャーリーの続編はスーパーチャーリーだったような気がしてきた。


台湾土産「自然の顔」