ぷちえらい

とりこ


9月後半からの咳が悪化して大変だ。木曜日は柔術を休んだが、それでも今日の朝の体調は前日よりも悪くなっていたので会社を休んだ。
この3週間の我が体調は、喉→喉+腹→喉+鼻の組み合わせで不良だ。喉はどんどん悪化して、現在は数分に一回発作的に連発、咳のしすぎで吐き気を伴う。
喉+腹までは、他の運動には差し支えなかったが、喉+鼻になってからは体が重い。これまでに計測した時は熱がないが、ここ数日は自分の咳で目が覚めたとき、寝汗をかいて、体が熱い。

故郷では、このような状態になったとき「えらい」と言って周囲に自分の不調を訴える。程度がひどいときはぶちという接頭語をつけて「ぶちえらい」だ。ぶちはぶりにもなるがなんとなく下品に思えてぶりは使わないようにしていた。体調が良くても運動のしすぎで体が動かないときはやはり「えらい」だ。「辛い」「しんどい」と翻訳されることもあるが、わたくしめは「えらい」でないと自分のありさまをきちんと伝えていない気分になる。
嫁は仙台や東京でことばをおぼえてきたので、当初えらいが通用しなかったが、軽度にえらいときに、ややかわいらしく「ぷちえらい」と連発していたら、嫁も「ぷちえらい」限定で使うようになってきた。
水面下では「タイチョウが悪い」というと「副タイチョウを出せ」と言われる(よく考えてみるとこう言い出した人は水面下未経験だ)ので、「調子が悪い」ということが多い。今後は水面下でもえらくなってみようかと思う。

ぶちといえばブチハイエナ。小学校のとき、相当なやんちゃ坊主の同級生がいた。近所のスーパーが改装して新設されたエスカレーターを逆走したとか、家の前の魚屋の売上金をどうにかしたとか、さまざまな言い伝えがある。彼は側頭部に多数のはげがあり、担任から「バンカー」とか「ブチハイエナ」などと言われていた。前者はクラスメイトにも浸透した。当時の担任は、私にとって人生初の師匠と呼ぶべき人だが、今もあの調子で発言していたら騒ぎ出す親がいそうな世の中になったものだ。
ブチハイエナに戻ると、20年ほど前のわくわく動物ランドにおける関口宏は文字にするなら「ブチ・ハイエナ」と、間に一呼吸置いて発音していた。わくわく動物ランドといえば小林亜星、榊原郁恵、島田紳助がレギュラー回答者だった。先日島田が事件を起こしたときに報道では「島田司会者」と言われていたが、20年前だったら「島田回答者」と言われていたのだろうかと思った。


小鳥らしき人はいない