重圧

zushonos2009-08-26

公共交通は、他人に運転を任せておけばよいので、着座率100%未満ならそこそこ快適だと思うんだが、東京近辺の朝の電車はどうしようもない。着座どころか立錐の余地もないくらいの混雑が当たり前だ。もう嫌だと思いつつ、ときどき仕方なく利用する。
今朝はその仕方ない日で、久しぶりに電車に乗った。例によって押し合いへし合いしてスタンディング。つり革の奪い合いも気色悪い中で、最寄(といっても座席と私の間に2人以上立っている)の7人がけの座席に6人しか座っていないことに気づいた。人の大きさを大中小に分けると、遠い方から中中中大小小と並んでいて、小と小の間が0.7人分くらい空いている。小の隣の大はうとうとしていて、小に寄りかかりがち。小と小の隙間の前には小サイズの女性がつり革を持って立っていたが、座ろうとしない。周囲の人も座ろうとしない。「つめて座れカス」という人もいない。普段なら積極的に割ってはいる俺様も、距離が半端なのでなかなか言い出せない。そのまま10駅くらい過ぎたが、配置に変化はなく、意識を失っている大以外の人たちの間に漂う緊張感が傍目にも感じられ、わくわくした。当事者でなければこの手の重圧は興味深く楽しい。
しかし、その隙間に途中で乗車した小サイズの女性が割り込み、重圧は和らいだ。依然として大は小に寄りかかりがちだったので、寄りかかられた小は、大が下車するまで、変わらぬ緊張感を漂わせていた。
いつもなら全行程の半ばあたりで着席できるのだが、その座席の7人は、私の下車駅の3駅くらい前になるまで、ほとんど動きが無かったため、座れたのは最後の1駅間だけだった。おもしろいものが見られたのは良かったが、座れない電車は到底受容できんな。