「正直に言えよ、

zushonos2007-12-27


磁石だろ」
というのは、15年くらい前のNHKの手品番組で、ボナ植木が実演した手品の種を解き明かすパートの導入部で、パルト小石が必ず発するフレイズであった。
本日の昼時、おそらく絶滅を危惧されているであろう球つきマウスの球の素材が気になって、隣席のまさるさんと協議し、質感と重量感から判断して、金属球の周囲にゴムを張ったものではないかと推察するに至った。クリップ付き磁石を近づけると、果たしてくっついたという写真である。あからさまな写真にするため、U字磁石を使いたかったが見当たらず。今後はゴムを切り裂くなどしてより詳細に見ていきたい。ちなみに、実験に使った球は偏心しており、転がすと、かならず同じ点を上にして止まった。あなたのマウスの球はどうなっているかしら。

今日は漫画雑誌がたくさん発売されて大変だった。ついでに最近読んだ漫画の感想だぜ。

あしたの弱音 (BEAM COMIX)

あしたの弱音 (BEAM COMIX)

故郷に帰るたびに姉が推奨していた漫画だが、私は全く読んだことがなかった。じじいの法事の帰りに単行本を渡された。紆余曲折あって、当初ギャグ漫画だったのが、途中から違う漫画になってしまったそうで、単行本はその違った時期から後を全編収録、それ以前はあらすじを掲載するのみという前衛的な編集。というのも後から読み返してようやくわかったのであって、最初は大変に戸惑った。しかも満員の旅客機内で読むにはいささか羞恥をおぼえる装丁、内容で、機内では1/3ほど読んだところで、眠気も手伝って中断。以後しばらく放置していたが、ある日寝る前に読み出すと、読み進めるごとに味わい深くなっていき、結局最後まで読んで寝不足。最終話は泣けた。
「途中から違う漫画」「主人公が公共の場所に住んでいる」「感動の結末」というところを取ると、これはキン肉マンと同じだ。

MAJOR 65 (少年サンデーコミックス)

MAJOR 65 (少年サンデーコミックス)

吾郎は自身や周囲の能力・状態で常に苦戦を強いられてきたが、メジャー初年で大活躍の予感となるともう行き着いてしまった感がある。どうやって落とすのかと思ったらイップスでした。これを乗り越えたら肩肘壊して打者転向かのう。打者としても上り詰めて、その次は宇宙から最強野球チーム襲来か。主人公が最強化してしまった例を考えてみると、バリバリ伝説は主人公が順調に強くなりすぎて陳腐化、よくある格闘漫画は強さのインフレが起きて収集がつかなくなりがちであるからして、うまくやってほしいものですね。今週は阿久津が忘れられていなかったので安心した。

ドライブインに総集編的なやつがあったので久しぶりに手にとったら、友人から「女の子(といっても、実質的に主人公の嫁しか登場しなかったような)登場場面の擬音しか印象に残っていない漫画だ」と言われた。改めて読んでみると確かに強烈だった。拗音や半濁音だらけ。しかもある程度普遍化された「きゃぴ」ではなく「ぴょる」「くぴぴ」等の前衛的なものばかり。後者に至っては則巻ガジラと見紛う。せっかくなので、まだ続いている冗長な漫画で宮沢賢治に挑んでもらいたい。

スパイスビーム

漫画ゴラクが週刊誌だということを知り、月2回刊の別冊があると知って驚き、さらには月刊の別冊まであると知ってたまげたのはもう1年前の話だ。そんな漫画ゴラクネクスター連載の、大好きな作者の大好きなシリーズ(といってもよいのでしょう)であったが、雑誌の終了に伴い連載終了。あの終わり方だと続きは描けるだろうけれども少々やりすぎのような気もする。以前作者が「雑誌終了に立ち会うことが多い」と自虐的に書いていたような気がするが、気に召されずどっかで続き描いてほしい。インド漫画のごとくモーニングツーに移籍というのは、いろいろいろいろあって難しいんじゃろか。

アウトコース

これまたネクスター連載。野球漫画で、絵があれだがとても趣深い良い漫画だったと思う。雑誌が終了しなかったらどういうオチになったんじゃろか。

GIANT KILLING(3) (モーニング KC)

GIANT KILLING(3) (モーニング KC)

この漫画は本当に面白いね。しかしこのままいくとETUが強くなってしまいそうだ。

宇宙兄弟

この人の漫画の主人公は今度は宇宙に飛ぶんじゃね。今週の椅子のねじの話など、細かい描写が大好き。

いちばん悪いやつとの戦いが(文字通り)水入り中断というのは私の知るヨネコ漫画史上初めてのような気がする。ちかごろ忙しくて読んでいないが、2chのダイモンズスレッドは適度に適度なヨネコ信者が多くて心地よい。同時に読んでいた、なぜかオカルト板にあるスレッド「平沢進」も、信者ばかりで心地よい。平沢進に関しては、荒らしですら信者なので(でなければ荒らすねたも思いつかないだろう)、なんだか心地よい。誰もが知っているわけではない人のファンは心地よく居られる可能性が高いような気がする。

誰も寝てはならぬ(7) (ワイドKC モーニング)

誰も寝てはならぬ(7) (ワイドKC モーニング)

岳、ファイブ、ヘルプマンなど、ほかにもいろいろ泣ける漫画を読んだが、今月もっとも良かったのは、サライネスの近況だかなんだかで、<今年悲しかったこと>として、「コリン・マクレーがいなくなったこと」と書いていたこと。「死んだ」でも「亡くなった」でもなく「いなくなった」ですよ。サライネスの、この手の(たぶん)大好きだった人に対する言い回しが大好き。トイボネンについて何度も書いていたこととか、バーンズが死んだときに「あっちでも楽しく走ってね」だったか、その手のやつ。