地底最後の日の次の日

zushonos2007-09-28


前日までの下馬評では、今日は昼までは雑役をこなし、昼からは身辺整理の成果を運送業者に委ねて地上で待つという予定だった。
朝、水面下に顔を出す(妙な表現だ)と、さっそく雑役の指令が出た。一定の商品に、一定の仕上げをするというのが雑役の内容であった。雑役の作業場所はまさに転出先の地上階であって、今後の地上生活の予行練習を兼ねて、黙々と雑役をこなした。
こなしている最中に、水面下から伝令が来た。昨日「放置せよ」という指令のあった棚について、実際には移動させる必要があったというのである。雑役を半ばで中断し、水面下に戻って梱包を開始。私とJTの荷物が大半で、本来ならそれぞれ自分の荷物を梱包するところだが、水面下を脱する同士にも協力してもらい、大変助かった。しかしながら突然の指令変更に苛立ちを隠せないでいると、第三者の荷物も梱包する必要があるという追加指令が出された。苛立ちはつのるが、もう少しの辛抱だと覚悟して労役につく。周囲が昼食の休憩へと去っていく中、何名かで居残って作業を終えた。と思ったら、なぜか私の荷物が入った引き出しが少し離れたところに放置してあったので、結局最後まで作業したのは私であった。
引き続いて第三者の荷物を仮の保管場所に移動。水面下の現場監督が、外部から出された指令変更に戸惑いながらも、愚痴を押し殺して率先して作業に当たる。いろいろ聞いてみると、突然の指令変更については、あいつやあいつが犯人らしい。あいつらは体を動かしていないではないか。あいつら死ね。
午後になっても一向に荷物の移動が始まる気配がないので、自席で少々眠る。きっとこれが最後の水面下睡眠だ。しばらくすると取引先の人が尋ねてきたので打ち合わせ。きっとこれが最後の水面下打ち合わせだ。打ち合わせの最中に、業務時間中には荷物の移動が始まらないという判断が下され、同士の大半は帰宅することになったということを後で知らされた。
打ち合わせが終わると、地上階で緊急の業務をこなす。業務を終えて帰る前に、来週からの勤務階を下見。荷物はこれまであったものが運び出され、われわれの荷物が運び込まれる前で、実にひろびろとしている。が、その隣の今回レイアウト変更がなかったテーブルで、納期が迫った商品の最後の仕上げをしている水面下同僚がいたので邪魔をするつもりで声をかけたところ、とても気になる内容だったのでなかなか離れられなくなってしまった。
しばらく頭をひねっていると、またもや水面下からの伝令がやって来た。昨日から廃棄物を集積した場所が、明日入る業者の作業の妨げになるため、廃棄物の移動が必要だという。またあいつの不注意か。あいつ死ね。
運悪く水面下に残っていた面々で廃棄物を移動させる。今回も被害者の水面下現場監督も主力の一人だ。
移動を終えて気になる内容に復帰。一区切りつけて撤収しようとしていたら、某所から商品を回収しにきたときに渡しそびれたものがあることが発覚。帰り道といえなくもないので私が届けることにした。
水面下最後の次の日に水面下を堪能できてよかったねよかったねよかったね、よかったね(ダイオージャ)。